読響 R. シュトラウス『アルプス交響曲』
2013-01-09


昨日(1月8日)は池袋の芸術劇場で読響を聞いてきました。指揮は大野和士でR. シュトラウスの大作アルプス交響曲。読響というと、確か去年の10月頃にロジェストヴェンスキーでチャイコフスキーを聞いたんですが、その時はなかなかよく鳴っていて気持ちいい音楽をやっていたように思います。

アルプス交響曲はオルガンを使うし、オルガンのバルコニーにラッパが十数人陣取るわけで、ステージ上の反響板は上げたまま。ステージも客席側にちょっと広げていたみたい。このホールのステージはかなり広いんですが、それでもオケのメンバーやらエキストラやら含めて、床が見えないくらいのすし詰め状態。ベースは8本だったけど、第一ヴァイオリンは作曲者の指定通りに18人いたのかな?

管は4管編成プラス、ホルン多数、チューバ2本、ティンパニ2名・・・
よく乗っかったなぁって感じでしたが、響いてくる音はよくコントロールされていて、耳に心地よく響きます。反響板が上がっているお陰でしょうか、音が飽和状態にならず、ほどよい響きになっていました。リハーサルが3日だったそうですが、大野和士の指揮は豪放磊落に鳴らすだけじゃなくて、細部まで丹念に彫琢された繊細な音楽をも追求していたようです。特に管楽器の音色のバランスなど、絶妙なさじ加減を聞かせてくれた瞬間もありました。ただし残念なことに、それが全体を通して完全に表現できたかというと話はまた別。それでも何とか無事に全員下山できたみたい。

大野と読響は22年ぶりの共演だそうですが、大野のオケのコントロールは大したもんだなあとつくづく感心しました。ちょうど2年前、二国で年末から年始にかけて年またぎで『トリスタンとイゾルデ』を振りました[LINK]が、あの繊細かつダイナミックな名演をちょっと思い出しました。彼はこれからどうなっていくのかな?

なおこの日前半は、小山実稚恵のピアノでラフマニノフの3番コンチェルトが演奏されました。
[音楽]

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