一応プログラムをコピーしておきます。
曲 目
ガスパール・サンス:マリサパロス、カナリオス
トバイアス・ヒューム:ヒューム大佐のパヴァン、ガンバの魂
サント=コロンブ:涙
マラン・マレ:おどけ、アラベスク、人間の声、ギター
アントワーヌ・フォルクレ:シャコンヌ「ラモンジスまたはプリセー」
カタルーニャ民謡:「鳥の歌」による変奏曲
ジョー・サトリアーニ:オールウェイズ・ウィズ・ミー、オールウェイズ・ウィズ・ユー
ジミ・ヘンドリックス:パープル・ヘイズ
これらの曲をすべて無伴奏で、しかも休憩無しに演奏。ガスパール・サンスはいかにもっていうスペイン風のノリ。ですが、音の重みが十分。カナリオスでさえ、出だしはじっくりと落ち着いて、時間を慈しむような弾き方でした。トバイアス・ヒュームも重厚な響き。そしてサント=コロンブの深い悲しみの境地をじっくりと語って聞かせたあとは、マレの諧謔味と音楽の冗談。でもギターのピツィカートから重厚な重音の連続は重量感もたっぷりで豪華な響きでした。そして前半の最後に華麗なフォルクレ。
休憩は取らずに後半はアルカイの独壇場。「鳥の歌」はかつて切々を歌ったチェロ弾きがいましたが、アルカイは手練手管の限りを尽くしてガンバの可能性を追求します。キリスト教、イスラム教、そしてユダヤの響き。これらが渾然一体となって響いてきます。イベリア半島はしみじみ人種と宗教のるつぼだったんですねぇ。最後の2曲はロック&ロールの曲なんでしょうが、リズムのノリが絶妙。
アンコールは、サンスのカナリオス。そしてバッハの無伴奏チェロ組曲第5番からサラバンド。特にバッハは凄かったねぇ。時間を自由にコントロールして、しかも聞き手を十分に納得させる演奏。先生とされるパンドルフォのバッハも聴いたことあるけど、アルカイの方が遙かに自由で闊達で、時間を支配しきった演奏でした。
全体にとてもショッキングな演奏会でした。たとえて言うならブリュッヘンのリコーダーを初めて聞いたときのような感じ。アルカイって人は、楽器が体の一部なんですねぇ。技術を意識させないんだけど、よくよく味わってみるとものすごい超絶技巧。しかもその技術は音楽表現のためにのみ使われている。新時代の古楽演奏家が現れたらしい。
ファミ・アルカイの演奏でファンダンゴ。
マラン・マレのアラベスク
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