パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィル @所沢ミューズ
2018-12-10


昨日(12月9日)は所沢まで出かけてドイツ・カンマーフィルを聴いてきました。所沢まではうちから急行で20分ちょっと。隣の県ですがカンマーフィルが毎回ここでやってくれるのは何かと助かります。それに都心のサントリーなんかよりも響きもずっといい。

曲目はまず、強烈な地獄の和音の連打から始まるドン・ジョヴァンニ序曲。ティンパニの強打、悲鳴を上げるかのような弦の響き、そしてナチュラル・トランペットの野太い音色。そうそう、やっぱりカンマーフィルだなって、冒頭の1音から感じられる特徴的な響きがします。続いてハイドンの『時計』。アダージョから主部へ、軽快なテーマがスッと入ってきます。オーストリアだかハンガリーだか中央ヨーロッパの響きがします。この曲までナチュラル・トランペットを使った意味がよくわかります。第2楽章のいわゆる「時計」の部分もかなり高速。テンポを刻むチェロとそしてファゴットの音色がきれいです。弦のテーマもさほど粘らずにサラッと流れます。結構大規模なメヌエットのトリオ、フルートの響きが美しい。第4楽章は軽快に弾き進んで弦を中心に対位法的な展開がピタッとはまって、そこに管楽器がサラッと入っては美しいフレーズを残していく。至福の時間でした。

後半はシューベルトの長大な交響曲第8番。8番というとちょっと前まで『未完成』だったような気もする。現在の8番はかつて9番と言われていたやつですね。冒頭のホルンのしなやかな響きから楽章全体が構成されていく様子が眼前で展開されていく。楽員の音楽に対する入れ込み方が手に取るように聞こえてくるんですね。和声の展開、リズムの変化、どの部分を取り出しても意味があるんだって、演奏者一人一人が感じている音楽。第2楽章はアンダンテですが、かなり速めのテンポでグイグイ進みます。有名なオーボエのメロディー、そして中間部の美しい歌、また強弱の対比、この楽章は聴き応え十分。そして第3楽章の舞踏のリズム、スケルツォ。ベートーヴェンの7番が『舞踏の聖化』と呼ばれますが、シューベルトのこの曲もリズムの面白さという点では同じようにワクワクしますねぇ。叩きつけるようなリズムで始まる第4楽章。弦がザクザクと弾き進むと、管楽器がみごとに呼応する、いやあ楽しい一時でございました。

アンコールはシベリウスの弦楽合奏のためのアンダンテ・フェスティーヴォ。弦五部が8・7・6・5・3という編成で、普通のオケの半分以下なんですが、いやあ厚みのある重厚な響き。ブルドーザーで押し出してくるような音の塊が聞こえてきました。ほとんどヴィブラーとをかけないんですが、ものすごく豊かな響きでした。


シベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォ。パーヴォのおやじさんネーメの指揮です。
* Sibelius Andante festivo by Neeme in Concert Bis[LINK]



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寒くなってきました。昨日が5.7℃/10.6℃。今日は4.7℃/8.3℃。最低気温も平年並みまで一気に下がって、やっと冬になってきたのかなって気がします。


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